還元率が重要なことはわかりましたが、「検討しているマンションがどのくらいの還元率になるのかがわからない」と思う方も多いかもしれません。
そこで、簡単に還元率の求め方を解説させていただきます。
還元率の求め方を順を追って説明いたします。
※ここでは、新マンションの延床面積や事業費がおおよそわかっているケースを想定しています。
まず、保留床(※)買取価格を求めます。
求め方は、「分譲価格×70~80%」です。
分譲価格とは、新築時にディべロッパーが販売する価格(単価)のことです。
一方、保留床買取価格とは、ディべロッパーが保留床を取得する際の価格(単価)のことで、”原価”のようなものです。
ディベロッパーは、「分譲価格-保留床買取価格」の差額で利益を出しますので、保留床買取価格は分譲価格より少し安くなければなりません。
一般的に、保留床買取価格は、分譲価格の70%~80%となることが多いです。
そのため、保留床買取価格の求め方は、上記のような計算方法となります。
次に、保留床面積を求めます。
「事業費÷保留床買取価格」で求めることが出来ます。
これは、保留床面積というのが、「事業費を捻出するための床」であり、「保留床面積×保留床買取価格=事業費」であるからです。
続いて、権利床(※)面積を求めます。
「新マンション床面積合計-保留床面積」で求めることが出来ます。
これは、権利床面積というのが、新マンション全体の床面積から、事業費を捻出するための床面積(=保留床)を除いた面積であるからです。
最後に還元率を求めます。
「権利床面積÷旧マンションで権利者が持つ床面積合計」で求めることができます。
還元率とは、旧マンションで所有していた床面積が、新マンションでどのくらいの床面積になったかを表すパーセンテージであるため、このような計算方法となります。